幹細胞の適応疾患
- 加齢による身体的生理機能の低下
- スポーツ外傷などによる運動器障害
- 認知症機能障害
- 肝機能障害
- 慢性疼痛
- 心不全
- 神経変形疾患
- 慢性腎臓病
- 動脈硬化
- 動脈瘤
- 炎症性腸疾患
- 慢性肺疾患
- 糖尿病
- 脱毛症
- 不妊症
幹細胞治療について
小田クリニックでは、脂肪組織由来幹細胞による幹細胞療法を実施しています。
この治療では、少量採取した自身の腹部の脂肪から幹細胞を培養し、それを点満や局所注射などで投与します。
投与された幹細胞は、体内を巡り修復の必要な部位へと集まり、その組織を修復・再生。
傷つき老化した組織を修復する再生医療です。
そもそも幹細胞とは
私たちの体は約60兆個の細胞からできており、それぞれの細胞は違った役割を持って働いています。
皮膚や心臓などといった組織を構成し機能する細胞がいる一方で、それらの機能を持った細胞に変わることができる(分化できる)、オリジナルの細胞も存在します。
これらの細胞は「幹細胞」と呼ばれ、自らと同じものを作り出すことができ、私たちの体を常に若く保つために活躍しています。
私たちの細胞にはそれぞれ寿命があり、多くの細胞は分化したのちにやがて死んでいきます。
これを補うために、幹細胞は自己複製を行って数を増やし、新しい組織へと分化していく必要があるのです。
近年では幹細胞の持つこれらの特性を医療に応用する研究が盛んに行われており、実際に治療として実施している施設も少なくありません。
幹細胞の持つ自己複製能を用いることで、脂肪や骨髄、歯などから採取した少量の細胞を指数関数的に増殖させることができます。
これによって得た幹細胞を病気や怪我などで損傷した部位に移植することで、移植部位の再生などを期待することができるのです。
幹細胞治療の種類
人工多能性幹細胞 (iPS細胞) |
2006年に山中教授のグループが世界で初めて樹立に成功した幹細胞。様々な組織や臓器の細胞に分化する能力と、ほぼ無限に増殖する能力を持ちます。この細胞は体細胞に特定の遺伝子を導入することにより、細胞を分化する前の状態まで巻き戻すことで得ることができます。iPS細胞を医療に応用することができれば、病気や怪我などで失われた細胞をiPS細胞から作成して移植する再生医療の実現が期待されています。一方で、iPS細胞を作成する際に導入する遺伝子の一部にはがん細胞を誘導する作用が知られており、生体内で腫瘍化するリスクが指摘されています。 |
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胚性幹細胞 (ES細胞) |
人間の体は多数の細胞から形成されていますが、その大元は一つの受精卵です。その受精卵の第一段階である胚盤胞から単離した細胞がES細胞であり、iPS細胞と同じく様々な組織に分化する能力と、ほぼ無限に増殖する能力を持ちます。ES細胞の持つ能力はiPS細胞と類似している上にiPS細胞のような腫瘍化リスクを持たないため、医療への応用が期待されていますが、その一方で受精卵を用いることによる倫理的な問題が課題とされています。 |
間葉系幹細胞 (MSC) |
脂肪や骨髄、歯などの組織から分離し、脂肪や骨、神経などに分化させることができる幹細胞です。iPS細胞やES細胞とは違い、ある程度分化が進んだ細胞を用いるため、分化先について制限がかかります。その一方で、高い安全性が確認されており、既に国内外を問わず様々な用途で医療に応用されています。 |
考えられる副作用 / 合併症について
自己由来細胞を用いるため、副作用のリスクは低いと考えられます。
幹細胞治療で
可能な疾患
アトピー性皮膚炎の治療
アトピー性皮膚炎とは、皮膚のバリア機能が過剰反応を起こすことで、長期に渡り炎症を繰り返す皮膚の病気です。
現在のところ、疾患そのものを完治させる治療法は確立されておらず、治療の最終目標は症状を抑え、日常生活に支障をきたさない状態を維持することとなります。
そのため、一般的な治療法としてはスキンケアの改善やステロイド外用薬、タクロリムス軟膏などを用いた薬物療法、痒みに対する抗ヒスタミン剤の処方などが採られています。 当院で提供している再生医療では、患者様の脂肪組織から幹細胞を分離し、培養で数を増やして患者様の静脈へ移植します。
間葉系幹細胞が生産する成長因子には炎症を緩和する作用や免疫を調整する作用があり、これらの作用がアトピー性皮膚炎の過剰免疫を抑え、炎症を鎮めることにより肌のバリア機能を正常な状態に整える効果が期待されます。
期待される効果
アトピー性皮膚炎による炎症を緩和し、随伴症状を改善する効果が期待されます。
変形性関節症
変形性関節症とは、加齢や怪我などがきっかけとなり関節の軟骨がすり減ったり、靱帯や腱が慢性的なダメージを受け発症します。痛みを伴う慢性的な疾患です。
発症初期は軽い痛みが出る程度ですが、年月を重ねるごとに病状が進み、ひどくなると日常生活に大きな支障が出てきます。一般的な治療方法としては、痛み止めの処方やヒアルロン酸等の関節注射による痛みの緩和や、理学療法などが取られますが、これは摩耗した軟骨そのものを補強するものではないため、病気そのものが治るものではありません。
例えば膝の場合、これらの方法によって進行が食い止められないと判断される場合には、膝関節そのものを人工関節に置き換える「人工関節置換術」などが検討されます。 当院で提供している再生医療では、患者様の脂肪組織から幹細胞を分離し、培養で数を増やして患者様の関節腔内へ投与します。関節に投与された間葉系幹細胞が分化することで軟骨の再生が促されると同時に、幹細胞の持つ抗炎症能力により関節の痛みを緩和する作用が期待されます。
期待される効果
変形性関節症の改善、進行抑制、急性憎悪の寛解が期待されます。
認知症の治療
認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。多くの認知症性疾患においてその原因は依然不明とされており、65~69歳の有病率は1.5%ほどですが、以後5歳ごと倍に増加し、85歳では27%に達します。
また、近年では若年性認知症についても注目を集めており、これは18歳以降44歳までに発症するものを「若年期認知症」、45歳から64歳で発症するものを「初老期認知症」として定義するものです。
2006年から2008年にかけて、全国5県2市で実施された若年性認知症に関する疫学調査では、若年性認知症を有する全国の患者数はおよそ3.78万人に上ると推定されました。※厚生労働省ホームページ「認知症」より引用。
当院で提供している再生医療では、患者様の脂肪組織から幹細胞を分離し、培養で数を増やして点滴で体に戻します。これにより細胞は血管を通して全身を巡り、修復が必要な場所へとどまり、必要な細胞内因子を分泌して組織の修復を行います。
期待される効果
認知症状の改善及び進行抑制が期待されます。
大阪小田クリニックの
幹細胞治療の特長
培養施設
国際的なGMP基準に沿った施設内で培養を行っており、感染のリスクを徹底管理しています。完成時には院内品質管理部で品質チェックを行ったものを使用していますので、安心して治療を受けていただけます。
②第Ⅱ種再生医療提供計画等 提供許可取得済、細胞加工施設届済
厚生労働省が認めた特定認定再生医療等委員会で、その治療の妥当性・安全性・医師体制・細胞加工管理体制が厳しく審査され、計画番号を取得した医療施設です。
③再生医療歴20年以上
当院はこの再生医療分野において20年以上の臨床と研究を重ねたクリニックです。
最先端の医療を患者様にご提供いたします。
リスクと副作用
痛みや腫れが出る
幹細胞を培養して体の中に戻す際、急激に関節に入ると、関節内がその衝撃に耐えられず患部に痛みや腫れが出ることがあります。
しかし、本人の細胞を培養して体の中へ戻しているため、細胞自体が悪さをするということは考えづらいです。
関節に水が溜まる
関節に幹細胞を戻した際に副作用として関節に水が溜まるということがあります。
しかし、関節に水が溜まるのは修復する過程での反応となるため、心配しすぎることはありません。
治療の流れ
1脂肪細胞を採取
患者様本人の脂肪組織を用いて治療を行うため、腹部に局所麻酔後脂肪組織の一部を採取させていただきます。
2細胞培養
脂肪組織から間葉系幹細胞を分離し、院内の細胞培養センターにて細胞を培養します。(約1ヶ月程度)
3幹細胞の投与
品質管理検査を実施し、品質及び安全性に問題がないことを確認したのち、再び患者様に来院していただき、院内の点滴室で幹細胞を静脈投与いたします。
注意事項
幹細胞治療 施術代は、脂肪採取日に全額お支払い頂きます。
表⽰価格は税込となっております。
費用に関してご不明な点は、当院までお気軽にお問い合せくださいませ。
再生医療のお支払いには、各種クレジットカードの利用や医療ローンをお選び頂く事も可能です。
利用可能なクレジットカードは、Visa、Master、JCB、DISCOVER、アメックス、ダイナースとなっております。
医療ローンに関しては、ローン会社による審査が必要ですので、必ずしもご希望に添えない場合があります。
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